高配当株投資は、キャッシュフローを強化するための投資です。
長期投資を前提として、株価が上がっても積極的には売却しません。
そう頭では分かっていても、株価が上がるとソワソワしてしまうのが人間です。
株価が上がってソワソワした時は、投資方針などを見直すいい機会になりますので、
落ち着いて投資方針の振り返りをしてみましょう。
高配当株に投資をする理由
「投資」を大きく分けると、
キャピタルゲイン( 値上がり後に売却して得られる利益 )を狙う投資と、
インカムゲイン( 保有するだけで得られる利益 )を狙う投資があります。
高配当株投資については、インカムを狙う王道手法です。
仮に、配当利回りを安さの指標と捉えたキャピタル狙いであれば、
自身の投資ルールに従って利確しているため、
この記事の読者も、インカムを狙っているはずです。
自身の投資目的が、インカムゲインであること、
キャッシュフローの強化であることは、何度でも再認識しましょう。
利確&再投資の是非
インカム狙いの高配当株投資でも、キャピタルを放棄するわけではありません。
ただし、利確をする機会は、かなり稀であるのが筆者の考えです。
ここでは、利確に心が揺らいでいるとき、考えてほしいことを記載します。
その投資法は、コストに見合うリターンを得られるのか
現在、利確に心が揺らぎ、ソワソワしている場合、
今後も、株価が上がるたびに、ソワソワすると考えられます。
今後も、繰り返し同じような対応をするのであれば、
ルールを決めて実行し、そして改善を繰り返さなければなりません。
長期投資は、やるかやらないかには大きな差はありますが、
長期投資をやっている人同士には、大きな差は生まれにくいです。
もちろん、変なことをしていないことが前提ですが、
「高配当株投資」は、変な投資法ではありません。
80点の投資法から100点を目指すにあたり、
60点になるリスクを負いつつ、試行錯誤を繰り返す。
そのようなリスクや時間的コストを負えないのであれば、
無理に売買する必要はないと考えられます。
増配を無視していないか
株価が上昇している銘柄は、業績が好調であることが要因となり得ます。
高配当株投資は、株価の上昇よりも、増配を喜ぶべき投資です。
( 以下の記事をご参照ください )
増配に伴って、目標までの投資額が減りますので、
増配の期待が持てる状況での利確は、思っている以上にうま味はありません。
例えば、株価が1.5倍になって利確した銘柄が、
増配により、配当額が2倍になったのであれば、利確失敗になります。
高配当株投資のゴールの指標は、
あくまで「配当金額」であることは忘れないようにしたいですね。
セクターに偏りが生まれないか
株価の上がり方は、以下の3パターンが考えられます。
①ごく少数の関連銘柄だけが上がっている
②業界ごと上がっている
③市場ごと上がっている
このうち、利確があり得るパターンは、①だけです。
長期投資では、セクターに偏りがないように、
広く分散させて投資することが、教科書どおりの方法です。
②、③のパターンの値上がりの場合、
利確後の投資先が、値上がりしていない業界や、
値上がりしていない特定銘柄になりがちで、偏りが生じます。
不格好なポートフォリオにならないために、
どのパターンの値上がりかを意識し、判断するようにしましょう。
おわりに
投資をしていると、株価に目が奪われてしまいますが、
高配当株投資で着目すべきは、配当金額の増減です。
高配当株投資家で日々株価を見ている人は、
それが「娯楽」の位置づけになることを理解しましょう。
変にソワソワしない分、YouTubeを見ていた方がましかもしれません。
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