配当金と同様に、株主が貰えるものに「株主優待」があります。
これは、高配当株投資においては、受け取った配当金で買えば良いため、
積極的には狙わないものです。
しかし、優待にもメリットもあります!
投資を続ける上で必要なメリットも存在しますので、
主目的を見失わない範囲で、優待株の購入を検討してみましょう!
ここでは、私の考える株主優待のメリットを解説します。
高配当株投資における株主優待との向き合い方について、
ご自身で考えるきっかけになれば幸いです。
株主優待の傾向
株主優待は配当金と比べ、気軽に廃止される傾向にあります。
特に、2022年には、JTやオリックスなど、
株主優待が有名だった企業も優待を廃止し、話題となりました。
多くの会社で株主優待が廃止された背景には、以下の理由があります。
・公平な株主還元のため
・プライム市場上場に必要な株主数が減ったため
・業績の悪化
特定の会社の株主優待が、いつまでも継続するのは、難しいのが現状です。
株主優待との向き合い方
高配当株投資における株主優待は、オマケ程度に考えるべきです。
特に、この投資法では、配当金が得られますので、
本当に必要な物であれば、得られた配当金で購入すれば大丈夫です。
「現金だったら買わない」という場合は、
優待につられて、株を買わされているような状態に近いのです。
しかし、株主優待には、以降の章で述べるようなメリットがあります。
投資を続ける上で必要なメリットも存在しますので、
主目的を見失わない範囲で、優待株の購入を検討してみましょう!
株主優待のメリット
安定しない株主優待ではありますが、メリットも多くあります。
ここでは、株主優待のメリットを挙げていこうと思います!
豊かさを実感できる
投資では、手に入れた利益は、再投資するのが一般的です。
従って、再投資をやめるまでは、豊かさを実感することはありません。
配当金を受け取った時でさえも、残高の数字が増えるだけで、
それで豊かさは感じないでしょう。
一方、株主優待は、(多くの場合)役立つアイテムが自宅に届くため、
生活が豊かになっていることを実感できます。
つまり、資産形成段階の投資において、
豊かさを実感できるのは、株主優待を受け取った時だけと言えます。
一番シンプルなメリットではありますが、最大のメリットでしょう。
パートナーの理解を得られる
前項の延長線上の話ではありますが、
株主優待は、パートナーの投資への理解を得るのに非常に有効です。
投資をしていないパートナーにとって、投資は怖いものです。
一人で、ポチポチと投資活動をするのではなく、
株主優待を献上することで、投資への理解を示してくれます。
また、株主優待という分かりやすい実績が得られていることだけでも、
パートナーの安心感が、少しは得られるでしょう。
税金がかからない
株主優待には、税金がかからないメリットがあります。
しかし、税金を考慮した上でも、高配当の株を買う方が良い場合が多いので、
この側面だけを理由に、優待株を買うのはオススメしません。
金券
配当金の場合は、受け取り時に約20%の税金がかかります。
1000円の配当金では、約800円分の買い物しかできません。
一方、クオカードなどの金券は、受け取り時の税金がかかりません。
1000円のクオカードは、そのまま1000円分の買い物ができます。
現物
配当金で買い物をするときには、消費税を支払います。
(つまり、受け取り時と使用時の2カ所で税金がかかる。)
一方で、現物で届く優待品には、その税金がかかりません。
購入銘柄の選択肢が増える
高配当株投資で、セクターを分散する際、
そのセクターの利回りが総じて低いと、購入を躊躇ってしまいます。
もしくは、将来的には配当金が伸びると思っていても、
現時点の利回りが低いと、購入を躊躇ってしまいますよね。
そんな時に、株主優待が購入を後押ししてくれます。
インテージ買い増しました
— うっしー高配当株 (@kabubokumono) December 6, 2022
(200株→400株)
利回り3%と優待なら及第点
配当利回りが3%程度しかなくても、魅力的な銘柄はいくつもあります。
優待込みの利回りを考えた時に、
インカム狙いの投資として許容できる銘柄が増える事は、大きなメリットです。
銘柄の例
これまで、株主優待のメリットを説明してきました。
優待がある銘柄の中には、高配当株投資のスタンスを崩さない銘柄も存在します。
ここでは、イメージを伝えるために、銘柄を一部例示を示します。
あくまで銘柄の紹介ですので、投資は自己判断でお願いします。
なお、株価や利回りなどの情報は、執筆時の情報です。
(2023年2月)
KDDI(9433)
【株価】
約4000円
【配当金(配当利回り)】
135円予想(約3.4%)
【株主優待】
100株以上:3000円相当のカタログギフト
1000株以上:5000円相当のカタログギフト
(長期保有特典あり)
連続増配年数が20年であり、高配当株銘柄として有名です。
筆者の印象では、高配当株に優待がくっついている印象です。
ヒューリック(3003)
【株価】
約1060円
【配当金(配当利回り)】
46円予想(約4.3%)
【株主優待】
300株以上:3000円相当の商品
(長期保有特典あり)
連続増配年数が9年であり、高配当株銘柄として知られてきた銘柄です。
筆者の印象では、高配当株に優待がくっついている印象です。
プリマハム(2281)・日本ハム(2282)
<プリマハム>
【株価】
約2170円
【配当金(配当利回り)】
65円予想(約3.0%)
【株主優待】
200株以上:3000円相当の自社製品(ハム)
<日本ハム>
【株価】
約3660円
【配当金(配当利回り)】
110円予想(約3.0%)
【株主優待】
100株以上:3000円相当の自社グループ商品(年1回)
500株以上:5000円相当の自社グループ商品(年2回)
(長期保有特典あり)
どちらも、増配を交えつつ、たまに減配が発生している銘柄です。
安定的に増配を継続しているわけではないので、
筆者の印象では、基本的には優待株で、それが高利回り化している印象です。
まとめ
ここまで、高配当株投資における株主優待のメリットを説明しました。
1. 豊かさを実感できる
2. パートナーの理解を得られる
3. 税金がかからない
4. 購入銘柄の選択肢が増える
投資を続ける上で必要なメリットもあったかと思いますので、
主目的を見失わない範囲で、優待株の購入を検討してみましょう!
コメント